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ストーリーとしての競争戦略 Hitotsubashi Business Review Books
ストーリーとしての競争戦略 Hitotsubashi Business Review Books
この本の書評・レビュー
『ストーリーとしての競争戦略』は、楠木建さんによる、戦略を「打ち手の羅列」ではなく「つながった物語」として捉え直すための一冊です。
本書が繰り返し説くのは、戦略の本質は「違いをつくって、つなげること」だという一点です。市場やターゲット、価格やチャネルといった要素を個別に並べても、それは「項目ごとのアクションリスト」にすぎない。ある読者は「個別の違いが因果論理で縦横につながったとき、戦略は『動画』になる」という一節を挙げ、静止画を動画に変える視点だと語っています。
もう一つの核が、一見非合理な打ち手こそが優位性を生むという逆説です。「誰から見ても合理的な戦略なら誰でもできるし簡単に模倣される」という指摘に、「かなり目から鱗だった」と振り返る人もいます。
実務家にとっては「何をやめるか」の指針としても効きます。「やらないことを決める戦略思考が身につく」という声もあり、中長期の軸をぶらさない型として読まれています。
一方で「実践は非常に難しい」という正直な感想も。「多くの事例がストーリーとして語られ、読むのが楽しかった」という声とあわせて、楽しく読めて、しかし血肉にするには時間がかかる、そういう歯ごたえのある名著です。

