人気の本ランキング
熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理
熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理
この本の書評・レビュー
『熊とワルツを』は、トム・デマルコさんとティモシー・リスターさん(訳は伊豆原弓さん)による、リスクを排除ではなく共存の対象として捉え直すプロジェクト管理の名著です。
タイトルの比喩がすべてを物語ります。リスクを消し去ろうとするのではなく、意識しつつ共存しながら前へ進む——「熊とワルツを踊る」とはそういう姿勢だと解釈されています。
本書が鋭いのは、組織の心理的な弱点を突くところです。プロジェクトを崩壊させる致命的リスク=ショーストッパーこそ最優先で管理すべきなのに、「失敗」や「中止」を禁句にする文化がそれを見えなくする、と指摘されます。
なぜリスクと向き合うのか。「リスクを管理しない企業はリスクを回避するようになる」からです。あるnoteでは「全くリスクのないプロジェクトに手を出すのは負け組だ」という一節を引き、リスク回避が成長機会の喪失につながると語られています。
意思決定論としても実践的です。重要なのは結果責任より説明責任、つまりリスクを認識した時点で然るべき緩和策を講じていたかだ、と学んだ人もいます。ロードマップやMVPの根底にある考え方として、PdMにも深く効く一冊です。

