人気の本ランキング
最強の教養 不確実性超入門
最強の教養 不確実性超入門
この本の書評・レビュー
『最強の教養 不確実性超入門』は、田渕直也さんが、私たちが日常的に口にする「不確実性」という言葉の中身を、丁寧に解きほぐしてくれる一冊です。
出発点は定義から。不確実性とは、将来の出来事に「予測ができない」性質が備わっていること——この基本を、本書は「ランダム性による不確実性」と「フィードバックによる不確実性」の二つに分けて示します。リーマンショックのような後者は頻度分布では捉えられない、という整理が腑に落ちます。
PdMに直結するのは、意思決定への応用です。短期の勝率を追うのではなく、振れ幅の大きさを狙う。「大きくなりそうな光が見えたら全速力で突き抜ける」という読み替えに、「常に読み返そうと思うほど尊い考え」と高く評価する声もあります。
同時に効くのが失敗観の転換です。小さな失敗を許容できず足元の勝率ばかり意識すると、中長期で大きく負けるという指摘や、含み損を「時価で考える」サンクコストの捉え方など、意思決定のクセを正す視点が並びます。
「微妙な自己啓発本みたいな枕詞が付いていて人前で読むのは少し恥ずかしいけど、内容はとても良かった」という率直な感想もあるとおり、見た目の軽さに反して芯は硬派です。より良い意思決定のアプローチを整理し直したいPdMにとって、手元に置いて読み返す価値のある本です。

